一関工業高等専門学校
電気情報工学科 明石研究室
担当教員:教授 明石尚之
【研究室の概要】
当研究室は,超高周波超音波による固体材料,高分子材料,生体高分子溶液・液体の音響特性測定に関する研究に取り組んでいます。
【研究室の具体的なテーマ】
固体材料の音響特性測定
弾性関連物理定数は,各種デバイスの研究・開発に不可欠なものです。アモルファスであるガラス材料はもとより,単結晶材料であっても製造方法等によりその特性が異なるため,弾性関連物理定数の測定は,いつの時代になってもその必要性に変わりがありません。当研究室では,主に縦波及び横波を用いて超高周波帯における固体材料の音響特性に関する研究を進めています。
高分子材料の音響特性測定
高分子材料の評価は一般に赤外分光法,示差熱分析法,X線回折等によって行われていますが,超音波を用いることにより高い感度で音響特性の変化をとらえることができます。たとえば,熱処理による特性の変化はガラス転移温度にて評価されますが,超高周波超音波により,ガラス転移温度より大幅に低い熱処理温度で音響特性の変化を捉えることができます。高分子材料の新しい評価技術となるよう研究を進めています。
生体高分子溶液・液体の音響特性測定
医学・生物学の研究分野においては,古くから超音波による生体組織の音響特性に関する研究が行われています。近年超高周波帯における研究も盛んに行われていますが,組織診断技術として確立するためには,まだ多くの基礎研究が必要です。当研究室では,超高周波帯において生体組織の構成要素である生体高分子溶液や液体の音響特性を伝搬特性と複素反射係数により明らかにする研究を進めています。
【研究室のPR】
音響関連物理定数等,基礎音響特性を明らかにすることは,超音波の応用には欠かせません。そういう意味で超音波技術を支える研究を継続していきたいと考えております。高専では本科5学年(大学2学年に対応)の卒業研究から専攻科1・2学年(大学3・4学年に対応)の特別研究まで,大学と比べて早期から研究に取り組むことができます。