仙台高等専門学校
矢入研究室
担当教員:准教授 矢入 聡
【研究室の概要】
矢入研究室は,主に音の定位や音空間に関する研究に取り組んでいます。電気システム工学科の学生を対象とし,4,5年生の2年間(+専攻科に進んだ場合にはさらに2年間)研究活動を行います。各学年4名程度の受け入れを行い,そのなかから例年1,2名程度が専攻科にも進学しています。
【研究室の具体的なテーマ】
高精度な聴覚ディスプレイシステムの開発
映像を表示するディスプレイと同様,聴取者に音情報を提示するのが聴覚ディスプレイです。私たちは,音源から耳元までの音の伝達特性である頭部伝達関数に着目し,ヘッドフォンを用いた場合にも周囲に音源があるように知覚できるシステムに関する研究を行っています。処理を高速化したり,最適なヘッドフォンを検証したり,汎用性を高めたり等の研究があります。
頭部伝達関数の測定・選択手法
先のテーマにおいて,頭部伝達関数が重要となりますが,個人差があるため個人ごとに正確に測定することが理想的です。なるべく負担を掛けないようにしながら短時間で正確に測定するための研究を行っています。また,いくつかの候補から適切な頭部伝達関数を選ぶ手法に関する研究にも取り組んでいます。
その他音の定位や音空間に関わる研究
テーマは配属が決まってから学生と相談して決定します。上記の他にも,研究の有効性や新規性を考慮して,定位や音空間に関する研究を中心に広く取り扱っています。最近では,家庭用サラウンドシステムに関する研究や,作曲を容易にするための支援ツールの提案などが挙げられます。
【研究室のPR】
大学に比べると規模の小さい研究室ですが,上記の研究を行ううえで必要な機器類は概ね揃っています。新歓,夏合宿,追いコンなどのイベントも行っています。
2015年度の夏合宿は遠刈田のさんさ亭にて行いました。専攻科3名,5年生3名,4年生3名が参加。5年生以上は研究の進捗について,4年生は音響工学の教科書の内容について、それぞれ全員がプレゼン発表しました。