2024年11月21日

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大学院医工学研究科聴覚再建医工学分野/医学系研究科聴覚・言語障害学分野(兼)

東北大学
大学院医工学研究科聴覚再建医工学分野/医学系研究科聴覚・言語障害学分野(兼)

担当教員:教授 川瀬哲明

(協力教員:山内大輔(東北大学病院耳鼻咽喉頭頸部外科院内講師),佐藤剛史(同助手)

 

【研究室の概要】

聴覚心理学的手法と種々の誘発電位,脳機能画像による解析の組み合わせにより,聴覚再建,聴覚補償医療に必要不可欠な,聴覚メカニズムの解明,難聴病態の解明,残存聴覚能の正確な評価,並びにそれらに基づく機能補償・再建法の開発,効果的なリハビリテーション法の確立などの研究を,東北大学病院耳鼻咽喉頭頸部外科(主任:香取幸夫教授)との連携のもと行っています。

 

【研究室の具体的なテーマ】

聴覚に関連した研究では,以下のような研究に取り組んでいます。

1)脳磁図を用いた聴覚中枢メカニズムの解明医学系研究科中里教授,加齢医学研究所川島隆太教授,菅野彰剛助教との共同研究で,心理音響学的な聴覚特性と聴皮質反応である脳磁図の聴性誘発脳磁界の関連を検討しています。

主に以下の4つのテーマについて現在,研究を進めています。

①両耳聴の背景メカニズム,並びにその病理(難聴などの影響)に関する研究
②振幅変調音知覚に関する中枢メカニズムの解明に関する研究
③視覚-聴覚によるBimodal Speech Perceptionに関する研究
④耳鳴の発生メカニズム解明,他覚的評価法の確立,耳鳴の可視化に関する研究

2)聴覚リハビリテーションに関する研究

人工内耳,聴性脳幹インプラントといった聴覚再建医療では,デバイス埋め込み後の聴覚リハビリテーションの過程が重要となります。そこで,電気通信研究所,鈴木教授,坂本准教授との共同研究で,人工内耳,脳幹インプラント聴覚を模擬した劣化雑音音声を用い,よりよい聴覚リハビリテーション法の開発とその背景メカニズムの解明,並びに,現在の人工内耳聴覚で不良とされる音楽知覚の改善について検討を行っています。

 

【研究室のPR】

中枢における聴覚情報処理のメカニズムは複雑で,未知の点も少なくありません。また,他感覚との相互作用も興味深い分野の一つです。聴覚中枢メカニズムの解明は,単に科学的な重要性のみならず,難聴医療におけるよりよい聴覚リハビリテーションの確立にも大切な事柄です。より多くの方に興味をもっていただけることを期待しています。

 

【もっと知りたい人のために】

http://www.auditorylab.med.tohoku.ac.jp